現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
まず本年度の学術的な成果として,修士課程在学中より行ってきた抽象解釈という形式検証手法の超準解析による拡張に関わる研究を継続して行い,ハイブリッドシステムの解析に関する国際ワークショップSNR'15[Kido, Chaudhuri & Hasuo, SNR'15]とモデル検査及び抽象解釈に関する国際学会VMCAI'16[Kido, Chaudhuri & Hasuo, VMCAI'16]にそれぞれ採択され,自身が口頭発表を行った. 抽象解釈の拡張についてSNR’15で口頭発表を行った際,併設の国際学会CAV’15にて抽象解釈に関する研究発表[Oulamara & Venet, CAV’15]があり,その筆頭著者であるMendes Oulamaraの紹介によりフランス・Ecole Normale Superieureの抽象解釈に関する研究グループAntique project teamへの研究訪問を行うこととなった.この研究訪問中は抽象解釈の拡張によるハイブリッドシステム検証をより大規模で複雑なハイブリッドシステムに適用するための研究を行った.これは当初計画していなかったことであり,本研究は当初の計画以上の進展を見せていると言える理由の一つである.これらに関しては研究途中であり,2016年度も引き続き研究を行う. 他に,モデル検査という形式検証手法のサーベイも当初の計画通り行うことができ,来年度以降モデル検査の超準解析による拡張に取り組んでいくつもりである. また,他に当初の計画以上に進展していることとして,来年度以降に向けたアプローチとしてカナダ・Waterloo大学でシステム工学を研究しているKrzysztof Czarnecki教授との議論を開始した.来年度中にWaterloo大学を訪問し共同研究を行う予定である.
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