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2017 年度 実績報告書

ヒト高病原性新型ブニヤウイルスの病原性発現メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15J06242
研究機関長崎大学

研究代表者

吉川 禄助  長崎大学, 熱帯医学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2018-03-31
キーワードブニヤウイルス / SFTSV / 重症熱性血小板減少症候群
研究実績の概要

①SFTSフレボウイルス(SFTSV)は2011年に中国で発見され、その後我が国でも発見された、新規のフェニュイウイルス科フレボウイルス属に属する新興ウイルスであり、重症熱性血小板減少症候群の原因ウイルスである。SFTSVはヒトには病原性があるが、実験動物であるマウスには病原性を示さず、マウスはSFTSVを自然免疫依存的にその病原性を抑制していることがわかっている。そこで、その病原性の差異を理解することはSFTSVの制御につながると考え、その原因を探索することを目的とした。前年度では、IFNシグナル阻害活性を有するSFTSVのNSsタンパクがヒトでは機能するが、マウスでは機能しないことを見出した。また、それはNSsがIFNシグナルにおいて重要な役割を担う、宿主タンパクであるSTAT2と結合できないためであることを見出した。今年度はマウスに加えて、SFTSV非感受性であるハムスターでも同様な現象がみられることを確認した。その結果、NSsはハムスター細胞においてマウスと同様にIFNシグナルを阻害できず、NSsはハムスターSTAT2と結合できなった。そのため、ハムスターもマウスと同様の機構でSFTSVを抑制していると考えられる。このことから、NSsの抗STAT2活性が病原性を規定し、その宿主特異性を規定していると強く言えると考えている。この結果から、NSsとSTAT2がSFTSVの治療標的になりうると推察している。これらの結果をまとめ、現在論文投稿準備中である。
②昨年度に引き続きSFTSVのリバースジェネティクスの開発を進めた。その結果、一定の成果が得られた。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Development and evaluation of a rapid molecular diagnostic test for Zika virus infection by reverse transcription loop-mediated isothermal amplification.2017

    • 著者名/発表者名
      Kurosaki Y, Martins DBG, Kimura M, Catena ADS, Borba MACSM, Mattos SDS, Abe H, Yoshikawa R, de Lima Filho JL, Yasuda J.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 7 ページ: 13503

    • DOI

      10.1038

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ラッサウイルス検出のための新規リアルタイムRT-PCR法の開発及び疫学調査2017

    • 著者名/発表者名
      吉川禄助、阿部遙、末吉真季、オラミデ オロニニィ、前平由紀、安田二朗
    • 学会等名
      第54回日本ウイルス学会九州支部総会
  • [学会発表] The ability of SFTSV NSs differs between human and mouse.2017

    • 著者名/発表者名
      吉川禄助、安田二朗
    • 学会等名
      第65回日本ウイルス学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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