研究課題/領域番号 |
15J06341
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 匠 東北大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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キーワード | 知識クラスタ型エージェントフレームワーク / マルチエージェント / 知識処理 / スマートグリッド / エージェントフレームワーク / 情報システム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、知識を活用して高度な運用管理を行う知識型スマートグリッドを実現する、知識クラスタ型エージェントフレームワークの開発である。平成27年度は、知識クラスタ型エージェントフレームワークを開発するため、(1)先行研究、世界標準の調査、(2)当該エージェントフレームワークの設計・試作を行った。具体的な研究内容は以下のとおりである。 (1)関連技術の調査及び分析として、スマートグリッド、スマートシティ、Internet of Things等の研究領域において、知識処理技術や複数の領域知識を活用したシステムの相互運用に関する先行研究および世界標準を調査し、知識クラスタ型エージェントフレームワーク実現に向けた技術的課題の整理を行った。 (2)知識クラスタ型エージェントフレームワークの開発のため、(1)の調査および分析結果に基づき、当該フレームワークの機能要件を整理し、知識管理エージェント、クラスタ知識ベース、クラスタ間交渉エージェントに必要な機能モジュールを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度(平成27年度)の研究実施計画は、先行研究や世界標準を調査し、関連技術の調査・分析を行うこと。また、提案フレームワークの設計および開発を行うことであった。計画通り先行研究および世界標準の調査・分析を行う事ができた点、また提案フレームワークの機能モジュールを開発し、成果の一部について国内・国外の学会発表を通して成果を発表することができた点、次年度に実施する予定である評価実験の環境を準備し始めている点から、現時点での達成度を評価し、おおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
次年度(平成28年度)は、平成27年度の成果に基づき、知識クラスタ型エージェントフレームワークを用いた実験システムの設計・開発およびフレームワークの評価実験行う。具体的には、以下の(3)、(4)を推進する。 (3)前年度に開発した機能モジュールを用いて、各エージェントの開発および連携方式の評価に必要な実験環境の構築を行う。また、情報家電やネットワークロボットを用いた実証実験のためのシステム構築を行う。構築する実験システムは、民家における生活支援システム、スマートグリッドにおける電力需給管理システムなどを想定し、それらの連携を試みる。 (4)開発した実験システムを用いて、各エージェントの性能や統合的な連携方式に関して定性的・定量的な評価を行い、今後の課題を整理する。
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