現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「PHCPのX線結晶構造解析と変異体解析」 大阪大学・大久保忠恭教授のご協力のもと、X線回折実験によりPHCPの立体構造を決定した。PHCPとAVCPの立体構造を比較することで、安定化に大きく寄与するアミノ酸残基を推定し、変異導入実験によりこれを証明した。以上の研究結果を、申請者が第一著者である査読付き原著論文として執筆中である。また、低温菌Shewanella livingstonensisや他の常温菌Shewanella amazonensis由来シトクロムc′ (SLCP、SACP)の安定性を明らかにし、その変性温度が菌の生育温度と相関することを見いだした。この結果を、第二著者として査読付き原著論文として発表した(Kato, Fujii et al., Biosci. Biotechnol. Biochem. 2015)。 「酸性環境に適応したヘモグロビンの探索」 広島大学・河合幸一郎教授のご協力のもと、酸性ユスリカ幼虫をpH 2 およびpH 7の環境で飼育した。第 4齢の幼虫から全RNAを抽出し,mRNA次世代シーケシングによってpH 2で特異的に発現する遺伝子を探索した。34,964個の遺伝子を同定し、1,208個の遺伝子がpH 2で発現量が増加することを見いだした。以上の研究結果を、申請者が第一著者である査読付き原著論文として執筆中である。
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