今後の研究の推進方策 |
昨年度の実験に供試した土壌のうち、雲母系鉱物組成の分析を終えられていないものがいくつかあるため、解析を急ぐ。栽培試験について、農作物への移行は土壌のCs保持能(放射性セシウム捕捉ポテンシャル, RIP)によっても一部規定されるとの報告もあることから、供試土壌の栽培前後の試料についてRIPの測定を行う。また、福島県の汚染土壌においてもRCsおよびCs-133, Rb, Kの形態別分析を行う予定である。測定する形態としては熱硝酸抽出態(1 M 硝酸, 加熱), 強酸抽出態(濃硝酸, 加熱), 残渣態(フッ化水素+過塩素酸, 加熱)である。汚染土壌の試料数としては約40点を予定しており、昨年度中に採取済みである。 以上の研究成果について、スイス・チューリッヒで開催される微量元素に関する国際会議(ICOBTE2017)と日本土壌肥料学会仙台大会にて発表し、最終的には論文化する予定である。
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