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2016 年度 実績報告書

ヒストンバリアントによる精子形成時染色体動態の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15J06922
研究機関早稲田大学

研究代表者

浦浜 嵩  早稲田大学, 先進理工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
キーワードゲノム / 核酸 / 蛋白質 / 生化学 / ヒストン / 染色体 / 精子形成 / X線結晶構造解析
研究実績の概要

本年度は、マウスの精巣に特異的に高発現するヒストンバリアントであるH3tおよびH2AL2と、シロイヌナズナのヘテロクロマチンに特異的に集積するヒストンバリアントであるH2A.Wの研究を進展させた。
H3tを含むヌクレオソーム(H3tヌクレオソーム)の生化学的解析を行った結果、H3tヌクレオソームは通常のH3.1ヌクレオソームより両端のDNAの柔軟性が高いことがわかった。H3tヌクレオソームのX線結晶構造解析の結果、H3.1の42番目のアルギニンに対応するH3tのアミノ酸残基がヒスチジンであることによって、H3tはH3.1と比べるとDNAとの相互作用が弱くなっていることが示唆された。変異体解析を行った結果、H3t特異的にみられる42番目のヒスチジンによって、ヌクレオソームの両端のDNAの柔軟性が高くなっていることが示された。H3tに関する研究成果をCell Reports誌にて共同第一著者として発表した。
また、前年度までの研究で、精巣特異的に高発現するヒストンバリアントであるH2AL2およびTH2Bと、トランジションプロテインTP1およびTP2をそれぞれリコンビナントタンパク質として大腸菌に発現させて精製する系を確立した貢献により、Molecular Cell誌にて共著者として論文を発表した。
次に、シロイヌナズナのH2A.Wおよび主要型ヒストンH2A、H2B、H3.1、H4をそれぞれリコンビナントタンパク質として大腸菌に発現させて精製する系を確立した。そして、H2A.WヌクレオソームとH2Aヌクレオソームを試験管内で再構成して精製する系を確立した。H2A.WのN末端およびC末端とH2BのN末端を削ったH2A.Wヌクレオソームと、H2BのN末端を削ったH2Aヌクレオソームから良質な結晶を得ることに成功した。X線結晶構造解析により、それぞれの立体構造を決定した。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] Institute Albert Bonniot(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      Institute Albert Bonniot
  • [国際共同研究] Gregor Mendel Institute(オーストリア)

    • 国名
      オーストリア
    • 外国機関名
      Gregor Mendel Institute
  • [雑誌論文] Testis-specific histone variant H3t gene is essential for entry into spermatogenesis2017

    • 著者名/発表者名
      Ueda J, Harada A, Urahama T, Machida S, Maehara K, Hada M, Makino Y, Nogami J, Horikoshi N, Osakabe A, Taguchi H, Tanaka H, Tachiwana H, Yao T, Yamada M, Iwamoto T, Isotani A, Ikawa M, Tachibana T, Okada Y, Kimura H, Ohkawa Y, Kurumizaka H, Yamagata K.
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 18 ページ: 593-600

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2016.12.065

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Histone variant H2A.L.2 guides transition protein-dependent protamine assembly in male germ cells2017

    • 著者名/発表者名
      Barral S, Morozumi Y, Tanaka H, Montellier E, Govin J, de Dieuleveult M, Charbonnier G, Coute Y, Puthier D, Buchou T, Boussouar F, Urahama T, Fenaille F, Curtet S, Hery P, Fernandez-Nunez N, Shiota H, Gerard M, Rousseaux S, Kurumizaka H, Khochbin S.
    • 雑誌名

      Molecular Cell

      巻: 66 ページ: 89-101

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2017.02.025

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] シロイヌナズナのヘテロクロマチンを構成するヒストンバリアントH2A.Wを含むヌクレオソームの構造解析2016

    • 著者名/発表者名
      浦浜 嵩、Zdravko Lorkovic、Ramesh Yelagandula、小林 航、劉 恩緯、堀越 直樹、田口 裕之、町田 晋一、Frederic Berger、胡桃坂 仁志
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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