研究課題
本研究では,医療・介護ロボットの触覚や動き,脈拍や人体の動きなどをリアルモニタリングするために,グラフェンナノリボンを用いた大変形可能・超高感度ひずみセンサの開発を目標とし,CVD法を用いて高品質のグラフェン薄膜を成膜する技術を確立するとともに,成膜されたグラフェンを用いてグラフェンナノリボンを作製する技術を開発し,その電気特性の評価を行った.まず、熱CVD法を用いたアセチレンガスによる成膜において触媒であるCu薄膜の表面への酸化処理,アニール処理による表面の向配性の制御,またCu薄膜をポケット状へ加工することによるアセチレンの流量制御により,グラフェン核形成速度を制御することにより,高品質・単層グラフェン薄膜を成膜することに成功した.成膜されたグラフェン薄膜をCu薄膜上からグラフェンナノリボンへ加工するにはSiO2/Si基板上への転写が必須である.そのため、PMMAを用いたグラフェン薄膜転写プロセスの検討を行い,転写基板であるSiO2/Si基板表面への酸素プラズマ処理を施すことでグラフェン薄膜を全面転写することに成功した.また、グラフェンナノリボンの電気特性を計測するために金属電極をグラフェン薄膜上へ形成させる必要がある.そのためにSi基板を用いた遮断マスクを用いたグラフェン薄膜上金属電極の作製の検討を行い,グラフェン薄膜上へ金属電極を形成させることに成功した.さらに金属電極を形成した後,グラフェンナノリボン形成のためにHSQレジストを用いたEBリソグラフィ技術を用いて最小幅約40 nmのHSQ/GNR層の作製に成功した.作製されたグラフェンナノリボンのI-V特性は良好な値を示し,金属電極とグラフェンナノリボンのオーミックコンタクトが形成されていることを確認した.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
三浦・鈴木研究室http://www.miura.rift.mech.tohoku.ac.jp/academy_jp.htm
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)
Proceedings of the ASME 2016 International Mechanical Engineering Congress and Exposition (IMECE2016)
巻: IMECE2016-67602 ページ: 1-7
10.1115/IMECE2016-67602