位相特異点に由来するドーナッツ型の強度分布と軌道角運動量を有する光渦はカイラルナノ構造体などを生成するため盛んに研究が行われている。それゆえ、産業分野などで頻繁に用いられる半導体や誘電体の光吸収波長帯に相当する紫外領域における光渦の発生が望まれている。 カスケード配置した2枚のBBO結晶を用いて位相特異点の空間分離を抑制し、ドーナッツ状の強度分布を維持した紫外光渦の発生に世界で初めて成功した。また、紫外光渦の変換効率は40%に達し、我々の知る限り最大の効率である。 これらの研究成果はOptical Manipulation Conference (OMC)での口頭発表、またフォトニクスにおいて権威のあるApplied Opticsにすでに掲載されている。さらには、研究室では博士学生として後輩修士学生を熱心に指導していた。
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