研究課題
【研究の背景・目的】高い温度とエネルギー閉じ込めの改善を伴う高性能プラズマの実現に輸送障壁の形成は必須となっている。近年、トーラス磁場閉じ込めプラズマにおいて三次元磁場構造形成の重要性が認知されており、今後この三次元構造が閉じ込め改善度やその遷移機構へ如何に影響を与えるか理解していくことは、将来の先進的核融合炉開発に不可欠である。本研究では、ヘリオトロンJプラズマの電子温度・密度分布計測を基に電子内部輸送障壁の形成機構に与える磁場構造の影響を実験的に明らかにすることを目的として研究を進めた。【研究内容】ヘリオトロンJにおけるプラズマの分布計測を基に、電子内部輸送障壁(eITB)の形成機構に与える磁場構造の影響を実験的に調査した。本研究により以下の5点が明らかになった。(1)ヘリオトロンJにおいてeITBの形成を初めて観測した。(2)熱輸送解析からeITB内部で輸送が改善されていることを明らかにした。(3)磁場の非軸対称成分(バンピネス成分)の違いによりeITBの幅・電子温度が変化する。(4)有理面の存在がeITBフットの位置決定に寄与している可能性がある。(5)有理面が存在することでeITBが形成されやすくなっている可能性がある。【本研究の意義・重要性】本研究の結果は、磁場配位制御によりeITB形状を変えることで、中心領域のプラズマ性能向上の可能性を示唆しており、高性能プラズマの生成手法に新たな知見を与えるものである。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
proceedings of 42nd EPS Conference on Plasma Physics
巻: 1 ページ: P5.131