研究実施計画に従い、惑星の内部構造と大気進化を記述する理論モデルを作成した。この理論モデルを用い、火星大気および火星の水の進化に関する理論的研究、系外惑星大気に関する理論的研究を行った。 火星に関する研究では、火星は約41億年前の時点において、約0.5気圧以上の大気を保持していたことを突き止めた。また、火星の古海洋の水のうち、僅かな量の水が大気散逸によって失われ、残りの大部分は地下氷として残っていることを突き止めた。 系外惑星に関する研究では、惑星内部の組成不均質が引き起こす二重拡散型層対流について、従来考えられていた冷却収縮の遅れの効果は限定的であることを突き止めた。
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