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2017 年度 実績報告書

明治期の画工に関する研究-学術・教育における図の役割

研究課題

研究課題/領域番号 15J10351
研究機関東京大学

研究代表者

藏田 愛子  東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2018-03-31
キーワード博物局 / 動物 / 植物 / 岡不崩
研究実績の概要

本研究は、明治期の大学や博物館に雇用された画工を対象に、学術分野における画工の果たした役割を考察するものである。最終年度にあたる平成29年度は、(1)明治前期の博物局に出仕した画工、および動物写生図に関する調査、(2)日本画家の岡不崩による植物への関心にもとづく活動に関する調査を実施した。さらに、これまでの画工研究をまとめた論考の執筆を進めた。
(1)については、明治前期の文部省や内務省、農商務省下の博物局では、複数の描き手によって数多くの動植物写生図が制作されていたことが知られる。採択者は、東京国立博物館資料館にてマイクロフィルム化された博物局に関連する文書(動物録ほか)の閲覧・分析を進めるとともに、東京大学総合図書館所蔵田中芳男文庫の閲覧調査を行った。田中芳男は博物館設置や博覧会開催に尽力した人物であり、同文庫には博物局の活動を知る上で参考となる文献や図が含まれる。これらの調査を通じて採択者は、博物局に出仕した中島仰山の明治10年代後半の動向に着目するとともに、動物剥製法において写生図制作の必要が生じていた可能性を検討した。今後も資料分析を続け、論文にまとめたいと考えている。
(2)については、日本画家の岡不崩による植物と古典の探求に関する考察をおこなった。岡不崩(1869-1940)は狩野芳崖の弟子の一人とされる人物で、明治30年代から晩年にかけて、植物関連書の刊行、本草学会の運営、万葉植物の考証、高山植物の写生等、植物に関わる活動に深く携わった。植物学者の白井光太郎や牧野富太郎と交流を深めた様子もうかがえる。本年度は、展覧会図録(『狩野芳崖と四天王-近代日本画、もうひとつの水脈』2017年)にて岡不崩による植物関連の作例を紹介するコラムを執筆することができた。今後も日本画家による植物への関心と描画との関わりを考察し、研究を進めたいと考える。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2018-12-17  

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