• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

報酬の相対的価値とそれを補正する心理神経メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 15J10796
研究機関名古屋大学

研究代表者

遠山 朝子  名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
キーワードモデルベース学習 / モデルフリー学習 / 強化学習 / 計算論モデル
研究実績の概要

文脈の情報を取り入れて価値を更新していく学習過程は、モデルベースの学習と呼ばれる。一方、文脈情報には依らず直接経験に基づいて、比較的自動的に価値を更新する学習過程はモデルフリーの学習と呼ばれる。本研究では、両学習の比重の個人差を検討する2段階意思決定課題を用い、これらの学習が統合されるメカニズムを計算論モデルとして提案することを目指した。実験で得られたデータをもとに構築した新しい計算論モデルは、従来のモデルと2つの点で大きく異なる。1点目は、モデルフリーとモデルベースの価値を統合するメカニズムに関する部分であり、従来のモデルが、2つの価値を独立に計算して統合することを仮定しているのに対し、新しいモデルでは、モデルフリーの価値更新でよく使われるeligibility traceに着目し、これが環境の確率モデルで修飾されることを仮定した。2点目は、選択しなかった価値がデフォルト価値に回帰する過程を新しく導入した点である。これらの改良の結果、新しいモデルは従来のモデルよりも実際のデータによく適合し、また、そこで使われるパラメターが意思決定に関わる重要な個人差をよりよく反映していることが示された。本研究の成果については論文としてまとめ、国際誌にて発表した。
また、この結果をさらに強固なものにするために、追加の実験も行い、先に提案した計算論モデルが支持されることを確かめた。この追加実験では、意思決定の個人差を安定して取り出すために、各参加者が複数の選択課題と質問紙への回答を行い、抹消自律神経系の活動についても記録した。現在、得られたデータに対し解析を行っているが、心拍変動とモデルベースの程度の相関がみられるなど、興味深い結果が得られている。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] A Simple Computational Algorithm of Model-based Choice Preference2017

    • 著者名/発表者名
      Toyama A, Katahira K, Ohira H
    • 雑誌名

      Cognitive, Affective, & Behavioral Neuroscience

      巻: In press ページ: In press

    • DOI

      10.3758/s13415-017-0511-2

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi