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2016 年度 実績報告書

ファイトプラズマの病原性因子機能阻害ペプチド開発による防除戦略構築

研究課題

研究課題/領域番号 15J11207
研究機関東京大学

研究代表者

北沢 優悟  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
キーワードファイトプラズマ / 葉化誘導因子
研究実績の概要

本研究では、宿主因子と拮抗的に病原性因子と結合するペプチドを用いた抵抗性戦略構築に繋げることを目指し、植物病原細菌ファイトプラズマの病原性因子と標的宿主因子との結合様式を特定し、病害誘導機構の作用機作を解明することを目的とした。今年度は、ファイトプラズマの葉化誘導因子PHYLLOGENと、PHYLLOGENの標的宿主因子の結合様式を解析した。その結果、PHYLLOGENが双子葉植物、単子葉植物のいずれも含む様々な植物のAクラス、EクラスMADS-box転写因子(MTF)に結合し、その分解を誘導することで葉化を引き起こすことを明らかとした。さらに、PHYLLOGENはシダ植物や裸子植物が有するA、Eクラスに近縁なMTFをも標的とした。以上のことから、PHYLLOGENはMTFに高度に保存された領域を認識することで広範な植物のMTFを標的とし、その分解誘導という共通の機構で葉化を引き起こしていることが強く示唆された。以上の知見から、ファイロジェンの機能阻害戦略もまた、幅広い植物に一様に適用できる可能性が強く示唆された。加えて、PHYLLOGENによって葉化した植物の形態の観察や遺伝子発現の変動様式を解析した結果、PHYLLOGENによる葉化にはEクラスのMTFの分解誘導が特に重要であることが示唆された。従って、PHYLLOGENとEクラスMTFの結合を阻害することが、とりわけPHYLLOGENの機能を阻害する上で有意義である可能性が考えられた。以上の成果は、PHYLLOGENの詳細な作用機作を解明するものであり、本病原性因子の機能阻害に向けた基盤となる知見と考えている。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Phytoplasma-conserved phyllogen proteins induce phyllody across the Plantae by degrading floral MADS domain proteins2017

    • 著者名/発表者名
      Kitazawa Y., Iwabuchi N., Himeno M., Sasano M., Koinuma H., Nijo T., Tomomitsu T., Yoshida T., Okano Y., Yoshikawa N., Maejima K., Oshima K., Namba S.
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Botany

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 花器官の葉化誘導因子ファイロジェンは異なる複数の科の植物に葉化を誘導する2017

    • 著者名/発表者名
      岩渕望・北沢優悟・鯉沼宏章・二條貴通・吉田哲也・吉川信幸・前島健作・大島研郎・難波成任
    • 学会等名
      平成29年度日本植物病理学会大会
    • 発表場所
      岩手県民情報交流センター(岩手県盛岡市)
    • 年月日
      2017-04-27 – 2017-04-27
  • [学会発表] ファイロジェンは広範な植物のMADSドメイン転写因子の分解を誘導する2017

    • 著者名/発表者名
      北沢優悟・岩渕望・渡邉聖斗・鯉沼宏章・丹野和幸・二條貴通・前島健作・大島研郎・難波成任
    • 学会等名
      平成29年度日本植物病理学会大会
    • 発表場所
      岩手県民情報交流センター(岩手県盛岡市)
    • 年月日
      2017-04-27 – 2017-04-27

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公開日: 2018-01-16  

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