研究課題
星形成の研究において、いまだに形成される星の質量関数や連星の形成機構など、本質的な課題が解決されておらす、本研究ではALMA (Atacama Large Millimeter/sub-millimeter Array)を始めとする構成の電波望遠鏡を用いてそれらを観測的に明らかにすることを目的としている、本年度はALMA Cycle 1によるおうし座方向に存在する分子雲コア(MC27/L1521F)の論文化を行い、研究代表者の筆頭著者論文として受理された(Tokuda et al. 2016, ApJ, 826,26)。ALMAと単一望遠鏡のデータを組み合わせることにより、分子雲コアの内側でと外側の系統的な密度分布の違いを明らかにし、特に中心部は内部に存在する原始星や高密度ガス同士の動的な相互作用により生じた可能性があることを示した。また、これらの結果と合わせて、ALMAで観測された他の分子雲コアのアーカイブデータの比較より、ALMAを用いて観測するべき天体の選定基準と観測手法を考察し、博士論文に掲載した。また本年度の終盤にはALMA Cycle 3で観測したこれまでよりも解像度が高いデータが手元に届き、解析に着手することができた。これまでに、MC27の中心に存在する原始星方向に初めて回転成分を伴ったdisk状のガスの成分を見出し、ケプラー回転を仮定するとその原始星の質量やdiskの物理量を見積もることができつつある。これらの物理量は原始星の初期の進化段階を理解する上で極めて重要となると考えており、2017年度初頭の論文化に向けての良い道筋を得ることができた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 2件)
The Astrophysical Journal
巻: 835 ページ: 108(11pp)
10.3847/1538-4357/835/1/108
The Astrophysical Journal Letters
巻: 826 ページ: 26(10pp)
10.3847/0004-637X/826/1/26