研究課題/領域番号 |
15K00009
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
岡本 吉央 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (00402660)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 計算幾何学 / 離散数学 / アルゴリズム理論 |
研究実績の概要 |
計算幾何学,アルゴリズム理論に関する以下の成果を含む研究を行った. (1) 障害物を持つ多角形領域のマンハッタン直径とマンハッタン半径を計算する多項式時間アルゴリズムを開発した. (2) ネットワーク環境における交渉問題に対する効率的安定化アルゴリズムを開発した. (3) エージェントの合理性に基づいた秘密分散法として,従来よりも必要ラウンド数の小さいものを開発した. (4) トークン遷移問題に関する未解決問題であった,計算困難性と定数近似可能性を解決した. (5) 疎性マトロイド多面体に対する拡張定式化として記述長が小さいものが存在することを発見した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画における,計算幾何学に関わる「数理の探究」と「アルゴリズム開発」が進展し,論文も発表している.また,関連するアルゴリズム理論に関わる研究も進展している.
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今後の研究の推進方策 |
前年度までの成果を踏まえて,「研究の目的」に記載した3つのテーマに取り組む. そのために,最新の研究成果の調査,専門的知識の入手,および,研究会参加による意見・情報交換を行う.また,研究によって得られたアルゴリズムの有効性を検証するために計算機実験を行い,理論にフィードバックする. 研究の過程で得られた理論的成果,実験結果に関する情報交換を行うために,国内外の研究会等で発表する.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究期間中,計算幾何における概念であるリンク距離に関する重要な新事実がオランダの研究グループによって発見された.研究遂行上,それらの結果に対する新たな調査が必要となり,研究計画の変更を行った.
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次年度使用額の使用計画 |
研究打合せ・成果発表のための旅費,消耗品購入,その他雑費として使用する.
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