研究実績の概要 |
本研究の目標は,対話型証明システムを主要な構成部品とするアプローチで属性ベース暗号プリミティブを設計し評価することであった. ①最終年度のH29年度は,対話型証明を秘密分散の手法で拡張し属性ベース証明システムを構成する従来設計(本研究代表者らが寄与)に対し,コミットメントスキームを組み込む着想を得,属性プライバシと秘密鍵結託耐性を両立する属性ベース認証方式の設計を進めることが出来た.ただし目標を完全に達成するには至らなかった.研究実績としては,属性プライバシーを実現する属性ベース認証方式・属性ベース署名方式の基本設計を国際会議(IEEE BITS2017)にて1件発表した.続いて,両立する設計の具体的構成を国内研究会(電子情報通信学会情報セキュリティ研究会)で1件発表した.続いて,両立する設計の一般的構成の指針を国内シンポジウム(SCIS2018)にて1件発表した. ②他,対話型証明システムを用いないアプローチの設計もした.属性ベース暗号方式を選択暗号文攻撃に対し安全にする課題に対し,従来の(強力な)汎用方式に対し短い暗号文長・少ない暗号化計算量を実現する個別方式を設計した.これを国際会議(IEEE BITS2017)及びジャーナル論文誌(ASTES Journal)にて各々1件ずつ発表した. ③研究期間全体では上記①に示した他,次の研究実績を得た:属性ベース二階層署名方式(国際会議ICISC2015),被評定者の属性に基づく表現豊かな評定方式(国際会議NSS2016),グループ横断秘密分散法(国際会議ACM-IMCOM2016 及び J. Supercomputing, Springer),鍵複製保護ハイブリッド暗号方式(J. Internet Service and Information Security)(他,国際会議2件,国内研究会3件,国内シンポジウム6件)
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