研究課題/領域番号 |
15K00100
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
高井 利憲 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 客員准教授 (10425738)
|
研究分担者 |
高橋 和子 関西学院大学, 理工学部, 教授 (30330400)
松野 裕 日本大学, 理工学部, 准教授 (70534220)
木藤 浩之 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 客員研究員 (90705287)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | アシュアランス / ゴール構造化表記法 / 数理議論学 / 抽象対話議論 / 双極対話議論 |
研究実績の概要 |
議論学を応用したインテグリティレベルを提案するにあたり、最終年度は以下を実施した。(A)産業界におけるシステムアシュアランスのための議論記述に使われているゴール構造化表記法に着目した。特に、数理議論学の知見を用いて拡張した撤回可能ゴール構造化表記法の合成計算に関する意味論を与えた。(a)合成計算の意味を与える枠組みとして、抽象対話議論の部分クラスとして、証拠に基づく双極抽象対話議論を定義し、いくつかの証明基準に基づく論破関係と擁護関係を与えた。(b)それらに基づいて、無衝突な論証集合や選好拡張が定義できることを示した。(c)議論の合成計算は、議論による冗長化によってインテグリティレベルを定義するための基礎となるものである。(d)本成果は国際ワークショップで発表した。 (B)ゴール構造化表記法のストラテジノードに対して、数理議論学の知見を用いた分類を試みた。(a)数理議論学における議論スキーマを用いて、ストラテジノードの特徴付けを試みた。また、関連する講義の演習で得られたゴール構造化表記法の記述例を用いてストラテジノードの分析することにより、分類の妥当性を検討した。(b)本成果であるストラテジノードの分類に基づき、より精密なインテグリティレベルの提案に繋がると期待される。(c)本成果は研究会で発表した。 研究期間全体を通じては以下の成果が得られた。 (1)インテグリティレベルを定義する基礎となる、アシュアランスケースに記述される議論の合成手続きを提案した。(2)議論の合成計算に対する意味論を与えた。(3)アシュアランスケースの記述に用いられる議論に対して、数理議論学の知見を応用した分類を試みた。(4)議論学の知見を応用したソフトウェアの受け入れテストの効率化手法を提案した。(5)消費者向け製品のための効果的なリスク共有手法について発表した。
|