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2015 年度 実施状況報告書

ソースコードコーパスを利用したソフトウェア開発支援手法

研究課題

研究課題/領域番号 15K00108
研究機関日本大学

研究代表者

山本 哲男  日本大学, 工学部, 准教授 (40388129)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードコード補完 / 機械学習
研究実績の概要

当該年度は計画通りソースコードコーパスの考案を行った.ソースコードコーパスの作成にあたり,多くの品質の高いソースコードからパターン(あるソースコードの文の後ろに続く文としてどのようなもの文が記述されるか)を抽出し,利用することを考えた.具体的には,自然言語処理の分野において提案されている,単語の出現を予測することが行うモデルであるを言語モデルを利用した.このモデルでは,単語が文章中に表れる過程を確率過程とみなし,ある単語がある位置に出現する確率がどの程度か計算している.そこで,この言語モデルの技術を応用し,ソースコードに適用した手法を提案した.
提案する手法は,学習フェーズと補完フェーズの二つのフェーズから構成される.学習フェーズでは,メソッド呼び出し文を単語とみなした文書を作成しリカレントニューラルネットワークを用いて学習させる.補完フェーズでは,補完要求をするエディタ等の問い合わせに応答して補完候補を出力する.エディタ等で現在入力中のソースコードを解析し,それらの情報をモデルを用いて補完候補を取得し,開発者に提示する.
また,提案手法が実用に耐えうるかを評価するために予備実験も行った.実験項目は実用的な速度で実現可能かを検証するためのパフォーマンス評価,および,本手法が有効性であるかの評価である.
予備実験の結果,実用的な速度で実現可能なことが分かり,補完候補の上位に次に出現するであろう候補が取得できた.しかし,すべての場合において取得できるとは限らなかった.今後は,メソッド呼び出し文の字句的な並びだけで学習させるのではなく,実行パスを考慮していく.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定した計画通りに研究が進んでいる.研究のキーとなるソースコードコーパスの考案に関する手法を考案できたことで,当該年度で実施した研究については過不足なく達成できている.

今後の研究の推進方策

予定通り,次年度は考案した手法が有効であるか確認するために,手法をツールとして実装し評価を行う.実装は、既存の統合開発環境に機能追加という形で行う予定である.
実装が終了し評価実験を行った後に,国際会議などで研究発表を行い,海外の研究者などと議論を交わしさらなる改善点を探る.その結果を踏まえ,最終的に論文誌へ投稿する論文にまとめる.

次年度使用額が生じた理由

主として旅費として計上していた額が執行できなかった.当初,研究会やシンポジウムに参加することで情報収集や研究者との議論をする予定であったが,参加する機会が得られなかったためである.

次年度使用額の使用計画

次年度以降,積極的に研究会やシンポジウムに参加し,成果を国際会議等で発表するように計画を練り直している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 機械学習を利用したソースコード補完手法2016

    • 著者名/発表者名
      山本哲男
    • 学会等名
      電子情報通信学会技術研究報告
    • 発表場所
      沖縄県立宮古青少年の家
    • 年月日
      2016-03-10 – 2016-03-11

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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