情報システムを構築する際には,単にシステムだけではなく,そのシステムを導入する業務や生活を包括的に分析し,システムが真に有益であるかを判断する必要がある.本研究では,そのような分析を行なうためのモデリング言語とモデリングツールを開発した.また,同言語でモデル化された業務や生活が,システム導入によって,利用者視点で改善しているか否かを定量的に評価するための分析法も提案し評価を行なった.利用者の視点は,システム導入による利点の増減と,負担の増減の二つに注目した.これらの視点それぞれについて,定量的な評価(例えば増加した利点の数)と定性的な評価(例えば,ある利点の性能向上)も可能とした.
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