研究課題
計算機合成ホログラム(CGH)による三次元動画像再生技術(電子ホログラフィ)は,究極の立体テレビになるものと考えられている. 本研究では,コストパフォーマンスに優れた時分割表示方式電子ホログラフィのリアルタイム再生を中心に扱う.GPUクラスタシステムによる計算高速化にとどまらず時分割表示による残像効果を利用して,さらなる高速化を実現させる.また,時分割表示方式のリアルタイムカラー再生は単色よりも3倍高速である必要があり容易ではない.本研究では高速なネットワークとGPUクラスタシステムを用いてリアルタイム再生を実現する.さらに,ソフトウェアによる再生像の色調整技術を確立し,多色化を目指す.本年度は,昨年度開発した重み付きバイナリ計算機合成ホログラムによる階調を持つ三次元物体の再生を行うソフトウェアを改良して,階調を持つ三次元物体のカラー再生に成功した.これにより,色調整も容易に行うことが可能となった.また,重み付き計算機合成ホログラムを用いた時分割表示方式電子ホログラフィによる階調を持つ三次元物体の動画再生も試みた.動画再生に用いた三次元物体は,物体点の奥行を8階調で表現し,7850点の物体点からなる.動画の各フレームにおいて,重み付き計算機合成ホログラムで構成された3枚のビットプレーンを高速表示する必要がある.そのため,120Hzのリフレッシュレートで再生可能なデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いた.DMDでは,RGBの画像を時分割表示することでカラー再生を実現している.RGBの画像の代わりに3枚の重み付きバイナリCGHを再生することで,ちらつきのない動画再生を実現した.さらに,7枚のGPU(NVIDIA GeForce GTX TITAN X)を搭載したGPUクラスタシステムを用いて,77fpsのフレームレートでリアルタイム再生することに成功した.
すべて 2017 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
Chinese Optics Letters
巻: 15 ページ: 120902-
10.3788/COL201715.120902
IEICE Trans. Electron.
巻: E100.C ページ: 978-983
10.1587/transele.E100.C.978
Proc. of The International Display Workshop
巻: 24 ページ: 915-917
巻: 24 ページ: 918-919
巻: 24 ページ: 922-923
巻: 24 ページ: 920-921
http://whale.is.kochi-u.ac.jp/index.html