本研究では,特許公報実務支援システムとして,(1)特許公報の内容把握支援機能および(2)特許関連MAP作成支援機能を統合したプロトタイプシステムを構築した.本システムは,はじめに,専門家が分類付けした特許の要約から,特定の分類に出現する傾向がある語句を抽出する.次に,各特許におけるそれらの語句の出現と分類の対応から,ラフセット理論に基づき決定ルールを構築する.このルールを用い,未分類の特許の分類を行う.専門家と協力して行った評価実験においては,正解の分類を上位25%以内に,最低で49.7%,最高で76.6%を抽出した.今後の課題としては,抽出する語句の影響をいかに抑えるかが,あげられる.
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