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2015 年度 実施状況報告書

音楽を取り入れた統合失調症の認知リハビリテーションプログラムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K00157
研究機関高崎健康福祉大学

研究代表者

小杉 尚子  高崎健康福祉大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80589648)

研究分担者 丹羽 真一  福島県立医科大学, 医学部附属病院, 博士研究員 (30110703)
児玉 直樹  高崎健康福祉大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50383146)
清水 幸子  信州豊南短期大学, その他部局等, 助教 (60575265)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード(ア) 統合失調症 / (イ) 認知リハビリテーション / (ウ) 音楽
研究実績の概要

音楽を取り入れた統合失調症の認知リハビリテーションプログラムを開発するために、すでに効果が検証されている既存の認知リハビリテーションである「NEAR(※)」について、詳細な調査を行うと共に、2015年7,8月に、国立精神・神経医療研究センター病院で開催された「第10回NEAR治療者向け訓練ワークショップ」に参加した。その結果、研究計画を一部変更した(変更内容:NEARで実施されるリハビリテーションプログラムを、音楽を用いた内容に置き換える計画であったが、それを変更して、NEARで実施されているプログラムを踏まえた、音楽を用いた独自の新しいリハビリテーションプログラムを作成することとした)。これにより、2015年8月より、毎週1,2回のペースで、研究分担者・研究協力者とスカイプミーティングを行いながらプログラムの試作を行った。2016年1月に、本研究への協力を検討する音楽療法士に対する研究説明会を開催し、彼らの知見や要望も加味して、音楽を取り入れた統合失調症の認知リハビリテーションプログラムの第1版完成させた。(プログラムは1回あたり45分で、30回で1セットである。)
上記に並行して、研究参加者・研究参加施設の選定基準を作成し、それを踏まえて効果評価のための指標を確定すると共に評価者を選定した。これらをまとめて倫理委員会の承認を得て、研究参加施設のリクルーティングを開始した。
(※NEARとは、neuropsychological educational approach to cognitive remediationの略で、アメリカで開発された、コンピュータ・ゲームの使用とグループ・ディスカッションを通して認知矯正を行うリハビリテーション技法である)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2015年夏に開催された「第10回NEAR治療者向け訓練ワークショップ」に参加した結果、研究計画を一部変更したためである。当初は、すでに認知矯正に実績のあるNEARで用いられているコンピュータ・ゲーム(統合失調症の方々の認知矯正に関連があると判断されたコンピュータ・ゲーム)を、音楽を用いた活動に置き換えることでリハビリテーションプログラムを開発する予定であった。しかし、ワークショップで知見と経験を得て、研究分担者・研究協力者と協議した結果、NEARで実施されているプログラムを参考に、音楽を用いた独自の新しいリハビリテーションプログラムを作成した方が、より有効なプログラムを開発できる可能性が高いと判断した。これにより、当初計画よりもプログラム試作に時間を要し、結果的に研究の進捗にやや遅れが出てしまった。

今後の研究の推進方策

2016年5月に、本研究への協力を予定する音楽療法士に対して、音楽を取り入れた統合失調症の認知リハビリテーションプログラム第1版の説明会および統合失調症に関する勉強会を実施したので、7月から現場での臨床研究を開始する方向で準備を進める。研究者は6月中に研究参加者に研究説明を行って研究参加の同意を得ると共に、研究参加施設に対して、臨床研究のための環境構築・予行演習を行う。その後、研究参加者から研究開始前の評価データを収集する。並行してプログラムを実施する音楽療法士には、統合失調症の方々のいる施設に対する見学会を実施する。
臨床研究の第1クールは7月から10月を予定しており、その間に第2クール(11月から2017年2月)および第3クール(3月から6月)の準備を行う。10月には、研究者は第1クールの研究参加終了時のデータ収集を行い、収集したデータを用いて本研究で開発したプログラムの最初の効果評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

「現在までの進捗状況」に記載した通り、研究計画の変更によって研究の進捗が遅れたために次年度使用額が生じた。臨床研究の内容(音楽を取り入れた統合失調症の認知リハビリテーションプログラムの実施・評価)については変更がないため、今後は計画通り支出する予定である。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額は、当初からの研究計画(内容に関して)に基づいて、主に研究参加者、データ収集者、プログラムを実施・提供する音楽療法士などへの人件費・謝金、および臨床研究を実施するための環境構築費(高速光回線の通信費や楽器などの運搬費を含む)などに対して支出する予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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