研究課題
平成29年度は、ビッグデータの応用の研究を中心に行った。以下の5つの分野において研究を行った。1:前年度までの甲骨文字認識の研究をベースに深層学習を用いることにより、高精度な認識率を達成することができた。さらに、甲骨文字認識を発展させて、拓本の時空間データベースを構築した。その検索により潜在的知識を抽出することが可能となり、歴史の整理、経済の推移、気候の変動などの研究への貢献を目指している。2:高齢者を見守るため、画像処理を用いて高齢者の転倒をリアルタイムに検出することを目指す。実験室において模擬転倒を行うことによりデータを収集し、転倒のパターンを分析した。それにより、高齢者の転倒を高い認識率で検出することが実現できた。3:近年、琵琶湖では著しく繁殖してきた外来魚の駆除が大きな課題となっている。本研究は水中自動走行ドローンの開発と共に、外来魚に関するデータの収集、及びリアルタイムで高精度の外来魚の検出を通じて駆除に貢献することを目指している。本年度は、水中ドローンの試作と魚の認識の基礎実験を行った。4:道路網での事故などの監視には,カメラ等の定点監視では監視範囲に限界がある.そこで,SNSの一種であるマイクロブログを解析し,交通現象に関する情報取得を補完する.本研究では,あらかじめキーワードを設定するのではなく、リアルタイムにバーストするキーワードにより,交通現象を効果的に取集可能であることを実験評価した.5:電子商取引においてはユーザの行動情報に基づいたダイレクトマーケティングの重要度が高まっており、これを用いた購入可能性の推定が重要である.本研究ではアクセスログを用いて,リアルタイムバースト検出手法によりユーザの購入可能性を推定する手法を提案した.実サイトのアクセスログを活用して実験を実施し,高精度に判定可能であることを証明した.
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IEEE ACCESS
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