大規模な分散処理環境において性能を最大限に引き出すためには、ソフトウェア及びハードウェア両面からのチューニングが重要である。本研究では、様々な性能のノードが混在する非均質環境に加え、実行時に生じる実効性能差も考慮して、それらの分散処理環境で動的に最適化制御を行う方式を提案する。この制御に必要な情報は実行時に収集する必要があるため、従来はオーバヘッドの大きさが問題であった。提案方式は、ネットワーク装置でシステムの管理情報を適切に付加することによって、最適化制御に伴うオーバヘッドを抑制する。今後、より複雑な動的最適化制御を開発し管理情報の量が増加する場合にも対応可能な基盤技術の一つを確立した。
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