実患者のCTデータを基にして構築したモデルを用い、左心室から大動脈への血流の可視化と左心室及び大動脈内における圧力変化を調べた。 モデルの構築にはデータの削減及び粒子流出抑制のためのダミー粒子付加を行い、また、流体と弾性体の挙動解析にはコーシーの運動方程式を基に流体と弾性体の構成方程式を適用して、ナビエ・ストークスとコーシー・ナビエの方程式を導出することで、流体と弾性体の相互作用の解析を容易にした。 シミュレーションの結果、左心室内の圧力上昇に伴って大動脈弁が開口し、血液が大動脈に流れる様子を表示できた。また、圧力変化を文献値と比較した結果、左心室内の圧力は文献値と同等の変化を示した。
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