本研究は、個人の筆跡をモデル化した文字生成手法に関するものである。本研究チームは最近、個人ごとの特性にあたる(1)個人性と、個人の筆跡の揺らぎにあたる(2)変異性を持つ手書き文字を、人工的に生成することに成功した。これを踏まえ、本課題に関して3つの目標を設定した。第一に、より便利なシステムの実現を目指して、実際に人が書いたことがない文字もサンプルから合成できる手法((3)拡張性)を開発した。次に、生成された文字を活用して、オンライン筆者識別の性能を向上させた。最後に、先に挙げた3つの性質を備えた人工的な毛筆文字を合成し、毛筆文字の合成のためのモデル開発を実現した。
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