研究実績の概要 |
夜間の監視カメラ映像のように,極端に暗い状況下でイメージセンサによって光電変化された信号は,統計的にはポアソン乱数に白色ガウス乱数が加えられたポアソン-ガウシアン確率分布でモデル化される.極端に暗い状況下で実際に観測される信号値は,復元の過程に統計的信頼性を高める何らかの手法の導入が必要である.本研究では,時空間画素ビニングと3次元冗長サブサンプリングとから構成される仮想的多重撮像処理,動画像雑音除去処理,復元動画像を生成するための超解像ぼけ復元処理の3つのより構成される復元法の検討を行った.これらの結果を,電子情報通信学会にレターとして報告した.小松隆,近藤崇吾,齊藤隆弘,「仮想多重撮像と超解像ぼけ復元を用いた超低照度ポアソン--ガウシアンカラー動画像の復元」電子情報通信学会論文誌D,Vol. J99-D, No.9、pp.879-883, 2016年9月.また,国際会議ICIPで研究成果の報告を行った. T.Komatsu, S. Kondou and T. Saito,“3-D Redundant DCT Restoration Method for MPEG-Compressed Video”, 2016 IEEE Region 10 Conference, 262, Nov. 2016. さらに,本研究で提案する復元法の更なる性能改善のため分散安定化変換を導入した方式を検討し、その検討結果を学会大会で報告した.張鍵,小松隆,齊藤隆弘「ポアソン-ガウシアン カラー動画像の復元 - 分散安定化変換の有効性の評価 -」,電子情報通信学会総合大会, D-11-13, 2017年3月.
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