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2017 年度 実績報告書

低照度・高品質撮像のための画像疎表現理論に基づく新カラー動画像復元法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K00250
研究機関神奈川大学

研究代表者

斎藤 隆弘  神奈川大学, 工学部, 教授 (10150749)

研究分担者 小松 隆  神奈川大学, 工学部, 助手 (80241115)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード3次元DFT / Short-Time DFT / 平均値分離 / 動画像復元
研究実績の概要

JPEGおよびMPEGにおいて,2次元DCTが用いられた1980年代以降,2次元DCTが最も効率の良い変換方式と認識され,広く画像処理に応用されてきた.一方,DFTに関しては,1980にJ. S. Limにより2次元Short-Time DFTを用いた静止画像の雑音除去法が提案されたが,その後2次元ST-DFTの静止画像/動画像処理への応用に関する進展は見られていない.音声や音響信号処理の分野では,これまで1次元ST-DFTは有用な解析法として広く用いられてきた.画像復元のために,画像から互いに重なり合わないサブブロックを切り出して,そのDFT係数を処理すると,復元された画像のサブブロックの境界に沿ってブロックひずみと呼ばれる目立つひずみを生じてしまう.ST-DFTはこのブロックひずみの発生を抑制する有効な手段である.ST-DFTでは,入力信号に窓関数を掛け合わせてからDFTし,その変換係数を処理する.窓関数はサブブロック内のブロック境界に近づくにつれゼロに減衰する重みを持つ.静止画像処理に対しては,2次元DFTと2次元DCTとは互いに似た特性を示す.一方,動画像処理に対しては,3次元DFTと3次元DCTとは信号の表現効率の観点で異なっている.3次元DCTでは暗黙の裡になされている信号の偶対称化処理により,ある程度の表現効率の低下を生じる.このため,3次元DFTは3次元DCTよりもより有効な変換となると考えられる.本研究課題の検討を行っている過程で、上記の事実が明らかとなってきた.昨年度までの検討では,動画像の疎表現を3次元DCT領域で実現する方式の検討を行ってきたが,本研究課題で検討する復元法の更なる性能改善が期待できるため、3次元SD-DFT領域での疎表現を実現する復元法の検討を行った。その成果として、平均値分離型3次元ST-DFTを用いた動画像復元法を開発した。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 平均値分離型三次元ST-DFTを用いた動画像復元法2017

    • 著者名/発表者名
      小松隆, 張 鍵, 齊藤隆弘
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌D

      巻: J100-D ページ: 842-845

    • DOI

      10.14923/transinfj.2017IEL0004

    • 査読あり
  • [学会発表] 平均値分離型三次元ST-DFTの演算量削減2018

    • 著者名/発表者名
      小松隆, 齊藤隆弘
    • 学会等名
      2018年電子情報通信学会総合大会、D-11-29、
  • [学会発表] 3-D MEAN-SEPARATION-TYPE SHORT-TIME DFT WITH ITS APPLICATION TO2017

    • 著者名/発表者名
      Takashi Komatsu, Ken Tyon, Takahiro Saito
    • 学会等名
      ICIP2017
    • 国際学会
  • [学会発表] ST-DFT 係数の確率分布モデルパラメータの推定と動画像復元法2017

    • 著者名/発表者名
      小松 隆, 齊藤 隆弘
    • 学会等名
      2017年PCSJ/IMPSシンポジウム,P-2-1
  • [学会発表] DFT係数の二成分混合型球対称ガウス分布モデルの基礎と動画像処理への応用2017

    • 著者名/発表者名
      齊藤隆弘, 小松 隆
    • 学会等名
      2017 年 PCSJ/IMPS, P5-16
  • [学会発表] 動画像処理再考-動き補償と三次元変換-2017

    • 著者名/発表者名
      小松 隆
    • 学会等名
      2017 年 PCSJ/IMPS
    • 招待講演
  • [学会発表] 劣化画像復元のためのDFT係数の確率分布モデル:多次元混合型球対称ガウス分布モデルとそのパラメータ推定2017

    • 著者名/発表者名
      齊藤隆弘, 小松隆
    • 学会等名
      第16回情報科学技術フォーラム、I-001
  • [学会発表] 平均値分離型三次元ST-DFT係数の確率分布モデルパラメータの推定と動画像復元への応用2017

    • 著者名/発表者名
      小松隆, 齊藤隆弘
    • 学会等名
      第16回情報科学技術フォーラム、I-002
  • [学会発表] 動画像DFT係数の二成分混合型球対称ガウス分布空間におけるクラスタリング2017

    • 著者名/発表者名
      齊藤隆弘, 小松隆
    • 学会等名
      映像情報メディア学会年次大会、12B-1
  • [学会発表] 動画像の平均値分離型三次元ST-DFT係数の確率分布モデルパラメータの推定2017

    • 著者名/発表者名
      小松隆,齊藤隆弘
    • 学会等名
      映像情報メディア学会年次大会, 12B-2

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公開日: 2018-12-17  

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