研究課題/領域番号 |
15K00273
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
岩井 儀雄 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70294163)
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研究分担者 |
西山 正志 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20756449)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 実写アバタ / 身体動揺 / 微表情認識 / 音声指示とジェスチャ |
研究実績の概要 |
今年度は,前年度に引き続き実写アバタによる遠隔システムを研究開発を行った.特に,自然な実写アバタの実現に向けて,実際の人物の身体動揺の再現方法についてさらに改良を行った.また,主観評価を新たに行い,実写アバタに身体動揺を加えることでより自然な動画が再生できることが分かった.この成果は,今年度論文として発表した. また,実写アバタの指示がどの程度,ユーザーに伝わっているかの実験を行い,音声だけでなくジェスチャを加えたほうがユーザーの記憶に留まりやすいことを主観評価した.また,実写アバタの指示と,ユーザーの視線の関係を定量評価し,実写アバタの音声指示とジェスチャがユーザの視線を誘導することが示唆された. さらに,ユーザの内面的な状態を推定するために,微表情認識の研究を行なった.微表情は画像上ではわずかな変化しか表れないので,認識率が向上しておらず,改良の余地があることが判明した.微小変化を捕らえるために,ユーザの頭部運動を推定して補正していたが,その推定精度が十分ではなかったことが明らかとなったため,今後は頭部運動推定精度の向上を目指す予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度から微表情認識の研究を開始したが,微表情は画像上ではわずかな変化としてしか表れず,ユーザーの頭部運動と重なってうまく分離することができなかった.ユーザの頭部運動を推定して,補正する仕組みを導入したが,頭部運動の推定誤差が想定以上であり,この推定誤差の除去をメインに開発を行った.
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度半ばから病気休職していた研究分担者が当初研究計画通り,平成29年度から研究分担者として復帰する.これにより,本来分担して頂く予定であり手付かずとなっていた実写アバタの音声信号処理の部分の研究を進めることができる. また,微表情認識に関しては,大学院生などの研究協力者を加えて研究開発を進める予定である.
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