研究課題/領域番号 |
15K00276
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
山崎 敏正 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (50392163)
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研究分担者 |
井上 勝裕 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (00150516)
齊藤 剛史 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (10379654)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | SSRS / 単一試行脳波 / 運動準備電位 / Kalman filter / HMM |
研究実績の概要 |
脳波を利用したサイレントスピーチ認識システム(SSRS)において、SS時の脳波から、発話時の脳波と同じ成分(運動準備電位、BP)を発見した(世界初)。BPに注目すれば、他のタスクによるBCIの開発が可能。頭皮脳波からサイレント母音の認識に成功(健常者10名で認識率100%)。頭皮脳波からサイレント子音の認識に成功。母音認識器と子音認識器の組み合わせにより、将来、すべてのサイレントひらがな50音を認識できる。 ロボットや車椅子などの機械操作に加えて、障害者や高齢者との意思疎通が可能。 国内(テレビ局(NHK,FBS福岡放送など)、出版社(小学館)、新聞社)はもとより、海外メディア(Quartz, Daily Mail online newspaper, Radio Sputnik World Serviceなど)からも問い合わせ多数。後者がきっかけで、本を出版。読売新聞(朝刊)、西日本新聞(朝刊、1面)に掲載。脳障害者からの問い合わせもあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
サイレントシーズン認識において、当初、「はる」と「なつ」のみだったが、残り「あき」、「ふゆ」も含めて、認識率がそれぞれ91%、89%、75%、100%に到達した。 英語論文(Journal of Computer Science and Systems Biology, vol.8(5), pp.285-291, 2015)のacceptだけでなく、2016年初めに「Silent Speech Brain-Computer Interface in Japanesere」と題する本がLAMBERT Academic Publishingから出版された。
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今後の研究の推進方策 |
日本語ひらがなを構成するすべてのサイレント子音の認識に挑戦。 実用化の観点から、あらかじめ何がサイレントスピーチされたか分からない場合の認識、音声信号データベースの活用を試みる。 学習アルゴリズムとして、deep learningなどの応用を検討する。
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