研究課題
基盤研究(C)
個別化予防を目指したゲノムコホート研究で収取されるデータの有効な利活用を目的として、環境因子と遺伝因子の相互作用から発症に至るプロセスおよび因果関係の概念化を行った。Basic Formal Ontologyを核としたaxiom-basedのオントロジーと、環境因子と遺伝因子の疾患に対する役割(ロール)について考察したオントロジーを構築した。ロール概念の考察により、コホートで収集する多種類のデータの間の暗黙的な生物学的関係を明示化することができた。
データサイエンス
オントロジーは、人間が共有する背景知識を計算機で利用できるよう、演算処理を可能としたものである。個人のゲノム配列情報を利用して個々人の生得の体質に基づく医療の提供を目指すゲノム医療の実現には、疾患、症状、検査、医薬品、生活習慣、栄養、社会活動、等の人間生活を取り巻く様々なデータを解釈するための背景知識を計算機で利用可能とするオントロジーの開発が必要とされている。