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2016 年度 実施状況報告書

グラフ構造に基づく情報論的半教師あり学習法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K00307
研究機関奈良女子大学

研究代表者

吉田 哲也  奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (80294164)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード情報工学 / 機械学習 / 半教師あり学習
研究実績の概要

利用可能なデータの量や種類の増加に効率的に対処するため,少量の領域知識を活用して性能向上を実現するための技術の確立が求められている.そこで,このような技術の確立を目指して,本研究では,グラフ構造に基づく情報論的半教師あり学習法の定式化,定式化に基づく半教師あり学習アルゴリズムの開発,開発するアルゴリズムの計算機システムとしての実装,の実現に取り組む.
上記の目的を実現するために,本年度は,平成27年度に得られる結果を基にして,グラフ構造に基づく情報論的半教師あり学習の定式化,最適化半教師あり学習アルゴリズムの開発,およびプロトタイプシステムの実装をさらに進めた.具体的には,下記の項目を実施した.
(1) 前年度の項目(1)での定式化に加えて,個々のデータに対する領域知識をも活用できるように拡張する.これを実現するために,各データに対する近傍系に着目し,各データの近傍におけるデータ間の関係に基づいてグラフ構造を拡張した.
(2) 上記の項目(1)で扱う,近傍系におけるデータ対の関係も,初年度の項目(2)と同様に制約とみなして最適化における目的関数を定義することにより, グラフ構造上の制約付き最適化問題を定式化した.
(3) 項目(1)で拡張したグラフ構造を用いて,項目(2)で定式化した制約付き最適化問題に対する学習アルゴリズムを開発するとともに,開発した最適化学習アルゴリズムをプロトタイプシステムとして実装した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は,与えられたデータに対する副次的な情報を活用して性能向上を目指す半教師あり学習を実現するアプローチとして,個々のデータに対する近傍系に着目し,近傍系に基づくグラフ構造の拡張と,拡張したグラフ構造に基づく制約付き最適化問題の定式化はほぼ完了できたものの,開発した手法のプロトタイプシステムとしての実装や性能評価はまだ十分とはいえないため.

今後の研究の推進方策

今年度までに実施した定式化に基づく学習アルゴリズムの開発と,そのプロトタイプシステムとしての実装をさらに進めるとともに,人工データに対する評価実験や他手法との比較実験を行い,本研究で開発する手法の性能評価と有効性の検証を行う.

次年度使用額が生じた理由

本年度は,前年度に購入した学習アルゴリズム開発用計算機を使用して,拡張した学習アルゴリズムの開発とそのプロトタイプシステムとして実装を進めたものの,性能評価に使用するベンチマークデータなどを整備するためのストレージや,他手法との比較実験を効率的に行うためのワークステーション,評価結果に基づいてプロトタイプシステムを改良するためのラップトップなどの購入は次年度に行うこととしたため.

次年度使用額の使用計画

本年度までに定式化した手法や開発した最適化学習アルゴリズムの性能評価を行うためのワークステーションや,評価結果に基づいてプロトタイプシステムを改良するためのラップトップなどを購入するとともに,性能評価および他手法との比較実験に使用するベンチマークデータなどを整備するためのストレージを購入し,研究開発を効率的に進めるための計算基盤を整備していく予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 情報論的クラスタリングに対する局所性保存グラフモデル2016

    • 著者名/発表者名
      吉田哲也
    • 学会等名
      情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-12-11 – 2016-12-11

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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