効率的な進化計算のアルゴリズムをデザインするうえで重要な概念である Exploitation と Exploration のバランスは,相反する競合と協調の両立と関連している.このように相反する作用が内在するシステムの挙動は本質的に複雑であるが,反応拡散モデルを用いた説明など,数理モデルに基づく説明が可能である. 進化計算や群知能の振る舞いも同様に複雑であるが,本課題では,競合と協調をベースにした数理モデルに基づく進化計算の一実現法を与えることを通じて,進化計算や群知能の実際の挙動の説明の可能性を示すことができた.また,それらの知見をもとにしたハイブリッド型の群知能モデルを提案した.
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