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2015 年度 実施状況報告書

褒められる等の社会的報酬と運動学習効果の関係

研究課題

研究課題/領域番号 15K00378
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

川野 道宏  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00404905)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード意欲 / 主体感 / 自己効力感
研究実績の概要

中規模リハビリテーション専門病院にて「患者の意欲を引き出す医療者の関わり」についての臨床調査を始めるにあたり、対象の選定や質問の内容を検討するための予備調査を実施した。調査はA病院にて、脳梗塞を半年以内に起こしリハビリテーション目的にて入院している意識障害のない入院患者5名に対し、上記「患者の意欲を引き出す医療者の関わり」についての聞き取りを行った。聞き取り内容は「訓練の合間に声をかけられて嬉しい単語」「その単語の嬉しさの評価を10段階で示すと」「その単語が発せられる好ましいタイミング」「単語とともに示される好ましい非言語的コミュニケーション」「単語を発する医療者と患者本人との望ましい関係」で、結果として「自己への評価が適切に素早いタイミングで得られること」「評価はささやかなものでよいこと」「自身のできた感を尊重した言葉であること」「信頼できる相手に認められた感覚を得られること」が意欲の向上に関係する可能性が挙げられた。さらに自由回答では、「自らがリハビリテーションを主導的に行っている」とする主体感も意欲の維持に向けて重要である可能性が挙げられた。今後、臨床調査におけるアンケート内容を選定するに際し、キーワードとして「主体感」「自己効力感」を取り入れていくとともに、医療者と患者との間の人間関係についても重点を置いて検討していくこととする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初、予備調査の計画を入れていなかったが、より的確なデータの取得のためにはアンケート項目を吟味する必要性が生じたため、平成27年度はその準備と実施に時間を費やした。

今後の研究の推進方策

平成28年度前半は、前年度に得られたデータを基に中規模リハビリテーション病院にて「患者の意欲を引き出す医療者の関わり」についての臨床調査にむけて準備を行う。平成28年度後半以降に臨床調査を実施し、「主体感」「自己効力感」「意欲」とリハビリテーション効果の関係について検討を行う。そして、平成28年度以降、「主体感」「自己効力感」「意欲」等に関わる脳部位の賦活とリハビリテーション(特に運動学習効果)との関係を脳機能画像解析法等を用いて検討していく。

次年度使用額が生じた理由

当初、BOLDscreen for fMRI 24 inch Cambridge Research Systems社(高磁場環境であるfMRI室中での視覚刺激提示)の購入を平成27年度に当てていたが、実際の使用は平成29年度になることから、他社製の同等品または同社の後継品との検討を充分に行うことを理由に購入を28年度に見送った。

次年度使用額の使用計画

当初の計画と同様に、高磁場環境にて視覚刺激提示の可能なスクリーンの購入に充てる。

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公開日: 2017-01-06  

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