研究課題/領域番号 |
15K00392
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
種田 晃人 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (70332492)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | バイオインフォマティクス / 合成生物学 / ソフトコンピューティング / 分子設計 / RNA情報学 |
研究実績の概要 |
小分子と二次構造付きRNA配列を入力として動作するRNA回路設計システムの開発を行った。平成28年度に行った二次構造付きRNA配列を入力として動作する人工リボスイッチ設計アルゴリズムを拡張し、2分子(小分子と二次構造付きRNA配列)を入力とする論理ゲートを設計可能な計算機システムの構築を行った。ONスイッチやOFFスイッチなど、単一の入力分子を持つ人工リボスイッチは入力分子の有無により人工リボスイッチの上流または下流に位置する遺伝子の発現を制御するのに対し、2入力の人工リボスイッチからなる論理ゲートは2つの入力分子の有無のパターンに応じて出力分子の発現の有無を制御する。2入力の人工リボスイッチからなる論理ゲートは、細胞内の複数種の分子の有無をセンシングして出力分子の発現を制御するRNA回路として機能することが期待される。 また、小分子と二次構造付きRNA配列を入力として動作するRNA回路設計システムを設計可能な設計ツールの開発を行った。設計ツールのウェブサーバ開発にも着手しており、平成29年度に完成予定である。「天然のRNA-RNA間相互作用に見られる複合二次構造をターゲット構造としたデータセット」を用いてベンチマークを行い、本手法が従来の設計アルゴリズムよりも高い設計性能を示すことを確認した。小分子と二次構造付きRNA配列を入力として動作する2入力の人工リボスイッチを設計可能なアルゴリズムに関する論文執筆に着手した。論文は平成29年度に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
RNA設計回路の手法については、ほぼ予定通り開発できている。バリア予測アルゴリズムの開発についてはやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
エネルギーバリア予測アルゴリズムの開発を平成29年度も行う。その他の点は計画通り進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文投稿を行わなかったため、投稿料分の予算を次年度使用額とした。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度の論文投稿料として使用する予定である。
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