研究課題/領域番号 |
15K00416
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松田 充夫 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (30370026)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | ソフトコンピューティング / フィルタ処理 / 眼底画像解析 / 眼底欠陥部の検出・判定 |
研究実績の概要 |
人間の目から得られる情報は圧倒的に多い。眼疾患の集団調査(多治見市スタディ)の報告によると,男性の4.2%,女性の3.7%に達する緑内障の罹患率がある。この緑内障や網膜剥離などの眼疾患は失明につながる重大障害であり,治癒が困難であることから眼疾患を早期に発見する仕組みを整えることは重要である。 本研究では自己組織化マップや部分空間法用いたソフトコンピューティング技術を用いた眼底欠陥部の検出・判定の手法により,低解像度の眼底画像からも比較的に高い判別精度を実現する最適特徴量及び特徴フィルタを開発することと、最適特徴量(特徴フィルタ)と緑内障診療ガイドライン第2版の視神経の質的判定と量的判定で定義するパラメータとの相関性を明らかにすることである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大島商船高専を定年で退職して豊田工業高専に再雇用で勤務している。豊田工業高専に勤務を変わったことで、計算機や研究資料等の研究する環境が揃わず研究環境を再構築しなければならなかった。その結果、平成27年度の計画の一部(眼底画像の採取とデータベース化)また解析に適する特徴量の探索が遅れた。こうした研究活動の中断があったために国内外の学会参加と論文投稿があまりできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の計画の一部(眼底画像の採取とデータベース化)が遅れているので、この分の実施もH28年に含める。 そして最適な特徴量の探索(特に色空間HSVなどに着目)を行う同時に特徴量に適応する最適なフィルタの検討と判定用のデータベースから辞書データの作成法について研究を進める。特徴量と色空間の検討にあっては、緑内障診療ガイドライン第2版のパラメータとの相関を持った特徴量・特徴フィルタの開発と部分空間法及び球面SOM技術を用いた眼底欠陥部の検出・判定の高速化と同時に分かりやい可視化に取組む予定をしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
豊田工業高専に勤務を変わったことで、計算機や研究資料等の研究する環境が揃わず研究環境を一から再構築しなければならなかった。そのような事情により研究活動の中断があったために国内外の学会参加と論文投稿もできずに、使用額が申請と異なってしまった。また、研究費の交付内定時期が年度途中の10月末であったことも少なからず進展に影響を及ぼした。
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次年度使用額の使用計画 |
28年度は、国際学会1~2回、国内学会3回程度、またこの他に研究会(医師関係)とワークショップに参加を予定している。費用として42から50万円程度、医師との面談(進展状況説明及び今後の研究の方向性の打合せ)を2~3回予定している。また論文投稿を進め16万程度の費用を予定する。
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