研究課題
平成30年度は,潜在的関係の知識を発見するための基盤技術の開発として,ネットワーク上の経路モデル及びFactorization Machineを発展させたモデルを研究した.また,これまでに開発してきたモデルに機械学習技術(Encoder-Decoderモデル)等を適用して実際に異種データを結びつける研究を行った.経路モデルとしては,前年度に提案した「中継可能」な協調型配送のモデルの厳密解法をさらに効率化する手法を提案するとともに,スター型デマンドを持つオンデマンドバスの路線設計モデルを提案した.また,これらの成果を国内学会で発表した.これらで用いた手法は,本研究が発見対象とするエンティティ間の関係を計算するための基盤技術として応用可能と考えられる.Factorization Machineを発展させたモデルに関しては,元のモデルが考慮できていなかった,ランキングの元となるエンティティ集合が変化した場合の各エンティティ間の影響の強さをモデル化する「組合せ依存型」のモデルを構築することができた.異種データ間の結びつけの応用研究としては,まず,漫画の脚本と構図の関係をEncoder-Decoderモデル等の機械学習で学習するためのメタデータ構造の提案と,実際の学習実験を行い,漫画の脚本からある程度人間の評価にも耐えうる構図を推薦することができたので,成果をまとめて国際学会に投稿した.さらに,大学レベルの標準カリキュラムデータと企業の求人情報データから,科目を学ぶことによって得られる知識と就職で必要とされる知識を結びつける手法の案を提唱した.
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IEICE Transactions on Information Systems
巻: E101-D(4) ページ: 1003-1011
10.14923/transinfj.2017PDP0014
巻: E101-D(4) ページ: 1021-1029
https://doi.org/10.1587/transinf.2017DAP0013