研究課題
インターネットを利用したライブ中継実施の敷居が下がるに伴い,複数のビデオデータを扱う場合に必要となるミキシング機能の汎用化が望まれている.また,時間の経過と共に変化する多数のソースビデオをミキシングして中継するための機能も必要とされている.本研究では,時間に伴い変化する多数のソースビデオを容易にミキシングして中継するためのミキシング機能を,ネットワークのバックエンドで柔軟に構成できるライブ中継システムを新規に開発している.平成29年度は,平成28年度までの研究開発成果をもとに,オンデマンド型遠隔操作対応ミキサーと負荷分散の研究開発を進めた.複数の操作端末それぞれが遠隔から各々別のミキシング操作をするためには,ネットワークのバックエンドにおける中継端末の中で複数のミキサーを動作させる必要がある.これまでに,ネットワークのバックエンドで,複数の送信端末からのビデオストリームを入力として扱うためのプロトコルと遠隔操作用の機能を実現してきたが,それらの機能に加えて(a) 送信端末からのビデオストリームを中継端末内の各ミキサープログラムに分配する機能と,(b) 各ミキサープログラムを操作している操作端末とのメッセージコネクションを管理する機能を実装した.一方,ミキシング処理は多くの計算機資源を必要とするため,(c) 必要なミキシング処理の負荷に応じてネットワークのバックエンドで複数の中継端末に処理を分散させる仕組みも設計・実装した.
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The International Journal of Space-Based and Situated Computing (IJSSC)
巻: Vol.8, No.1 ページ: 40-49