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2016 年度 実施状況報告書

地域生活者行動データプラットフォームを活用した高齢者福祉サービスの高度化

研究課題

研究課題/領域番号 15K00443
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

山本 吉伸  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (90358284)

研究分担者 福田 賢一郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (10357890)
渡辺 健太郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 研究員 (10635808)
竹中 毅  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (70396802)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード高齢者 / 見守り / ビッグデータ / 行動解析
研究実績の概要

昨年度に引き続き本年度も民生委員各位の協力を得て独居高齢者に個別承諾をいただき、入浴パターンの収集を実施した。
期間中、死亡された高齢者が一人居られたが、当該高齢者は2週間に1度か2度の入浴を規則的に継続されており、死亡の連絡があった死亡後一週間以内の時点では試行中のアルゴリズムはすべて正常なパターンとして認識していた。異常を検知することができなかった。
この点、収集する生活特徴点の周期が長いと異常検知の俊敏性は劣後する。100名ほどの独居高齢者から承諾をいただいたが入浴の頻度は毎日入浴する人からほとんど数ヶ月に一度程度の人までさまざまであり、実質的にパターンの分析対象として可能性が高いのは3日に一度以上入浴する人であり、これは約6割が該当する。
3日以上の間隔をあけて入浴する高齢者も少なくないところから、新しい生活パターン検知技術を導入、統合することが望ましい。生活特徴点の入手経路としては日常生活での立ち寄り拠点(店舗や集会場、医療機関)がありえる。これらのデータを収集することができると仮定できれば民生委員の訪問先をいっそう絞り込むことが可能となるだろう。民生委員の訪問先を絞り込むことは負担軽減と一件あたりの接触時間を延ばすことになる。その一方で導入にはコスト的制約が生じることとプライバシーへの配慮から、データ収集が容易とはいえない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画どおり入浴パターンのデータ収集および分析技術の検討を継続する。低コストで継続できる技術として入浴パターンに着目しているのであるから、このデータだけでの検出では察知できない状況があることはやむをえない。ただし、この点の改良を新規に検討する必要性は低くないと認識している。

今後の研究の推進方策

入浴行動の観察に準じる低コストで実現可能な行動観察技術を作ることで生活パターンをより詳細に分析する方策を議論したい。たとえば買い物時のスタンプカードなどがありえる。ただし独居高齢者の生活パターンは規則正しい買い物行動に現れるとは限らないので、この点は試行錯誤することになるだろう。

次年度使用額が生じた理由

出張予定の回数を一回翌年度に持ち越したために金額に余剰を生じた。

次年度使用額の使用計画

最終年度は他の地域を含めて高齢者の入浴行動を検知することができるかどうかを実地で確認するための出張旅費と、新規技術の開発に利用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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