昨今ではLinked Data が普及し,様々なメタデータがネットワーク上に公開されるようになってきた.Linked Dataではコミュニティの目的に特化したメタデータ語彙に加えて,メタデータの相互利用性を高めるためにDublin CoreやFOAFといった既存メタデータ語彙の再利用が積極的に行われている.しかしながら,公開されるメタデータの数が膨大となるにつれ,新規にメタデータを作成しようとするコミュニティが目的に合ったメタデータ語彙を効率よく発見し,より良いメタデータスキーマを設計するためには,メタデータ語彙に関する知識やメタデータスキーマ設計の経験が求められるようになってきた.そこで本研究では,Linked Dataを基礎とした用例を通じてメタデータスキーマに関する専門知識を補い,メタデータ語彙の発見とメタデータスキーマ設計支援環境の構築をおこなう. 平成29年度では,(1)用例週とシステムの改善,(2)用例集とシステムの公開および運用,(3)用例集とシステムの評価をおこなった.まず前年度までの評価に基づいてシステムの改善をおこなった.そして,システムの公開と利用者によるシステムの評価をおこなった.なお,本研究の成果は,国際会議 DCMI International Conference on Dublin Core and Metadata Applications 2017 および国内学会において発表をおこなった.
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