潰瘍性大腸炎とは大腸にびらんや潰瘍が形成され,下痢や種々の程度の全身疾患を呈する原因不明の難病である.本疾患がどのように報道されているかを調べるために,2008年1 月1 日から2017年6 月30日の9 年6 カ月にわたる読売新聞記事を検証した.その結果,以下のことが明らかになった.1.同期間の記事数は228件であった.2.潰瘍性大腸炎の概略について適切かつ簡潔に解説されていた.3.潰瘍性大腸炎の患者として,安倍晋三首相の健康状態が詳しく報道されていた.4.同じ炎症性腸疾患としてクローン病が紹介されることが多かった.5.潰瘍性大腸炎が難病で医療費の助成が行われていることが指摘されていた.
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