研究課題/領域番号 |
15K00474
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研究機関 | 国際大学 |
研究代表者 |
庄司 昌彦 国際大学, GLOCOM, 准教授(移行) (50399771)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | オープンデータ / オープンガバメント / ガバナンス / 地域情報化 / 地域資源 |
研究実績の概要 |
本研究の柱の1つである「先進事例におけるヒト・モノ・カネ・情報リソース活用の中長期的変容の把握とそのベースとなる理論の整理」に向けた研究が進展した。 本研究が重点を置いている情報リソース活用としてのオープンデータ関連の先進事例分析は普及論文や社会情報学会での発表を通じて多数公開した。またヒトについては2015年度に社会情報学会シンポジウムで報告した「分人・複属」という概念について先駆的事例と近年の国内外の事例を参照した。成果の一部はネットメディアのインタビュー記事として公開されている。またモノについてはシェアリングエコノミーにおける海外先進都市等の経緯を参照した。国内でも「シェアリングシティ」等の取り組みが広がりつつあるが、地域社会で持続的な活動としていくためには規模の経済を求めるか、多角化し協同組合型にしていく必要があるとの中間的結論を得て、普及論文を執筆し、社会情報学会でのポスター発表も行った。またカネについては「地方豪族」と呼ばれる地元企業の地域貢献に着目し、各地の事例を独自に整理する等の調査研究を進め、社会情報学会でのポスター発表を行った。 また遅れていた先進事例地域への訪問調査については、掛川市を複数回訪問し現地における地域情報化活動について多面的に理解を深めた。 これらの情報を踏まえ、2017年度には地域SNS運営者等のオープンガバメントプロジェクトへの移行状況を含む中長期的変化の分析を進める。当事者に対するアンケート調査も行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アンケート調査の実施が遅れているが、その前提となる「ヒト・モノ・カネ・情報リソース活用」に関する議論枠組みの構築等は順調に進めることができているため、研究の深まりについては満足出来るものとなっている。そのため最終年度の成果発表に向け、概ね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
地域SNS運営者等のオープンガバメントプロジェクトへの移行状況を含む中長期的変化の分析を進めるため、当事者に対するアンケート調査を行う。また最終年度であるためこれまでの成果を論文やディスカッションペーパー等の形で積極的に公開していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究の中で大きな費用を要するアンケート調査を実施する予定であったが準備が整わずまだ実施していないため。
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次年度使用額の使用計画 |
アンケート調査は2017年度前半に実施する予定でいるため、分析に要する費用等を支出する計画である。
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