研究課題
ユーザ間での合意形成過程解析による学習支援機能の実現本研究課題開始時より、学習時の合意形成過程に注目し、これによる学習支援機能の実現について検討してきた。本年度は、この最終年度として、必要な機能の確認を行い、実際の学習環境下での検証を行った。必要な機能として、まず第一に核となる合意形成解析手法については、学習者のベクトル化された発言内容からエントロピーを計算し、これにより学習者がある一定の理解段階、あるいはアクティブラーニングの場では、意見の収束段階(合意)に至ったかを推定する手法を提案することができた。ただし、解析対象となるセッション(学習者と講師あるいはファシリテータとの一連のやりとり)に複数のトピック(話題)が含まれる場合には推定が難しく、トピックモデルを考慮した推定手法について現在検討に入っているが、その具体的な処理方法は今後の課題として残されている。第二に、最近の教育現場のグローバル化に即し、英語のノンネイティブスピーカである講師が、留学生に英語で講義する場を想定し、講師によって発せられる音声(英語での説明)認識のための手法を提案した。ここでは、講義のための背景知識を積極的に利用することにより、認識率を向上させたことに特徴がある。以上の機能を実現した後、実際に学生参加者5名~10名のワークショップ形式で、検証実験を行った。IoT時代を迎える今におけるスマート製品、あるいは、スマートコネクティッド製品をテーマとして行ったこれらの実験については、国際会議で成果発表を行った。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件) 図書 (2件)
International Journal of Pervasive Computing and Communications
巻: Vol.13, Issue 2 ページ: 194/210