管理放棄が進行した1970~80年代から現在までの30年~40年間に、東日本のミズナラ林で植物の種組成や種多様性にどのような変化が生じたのかを再訪調査によって明らかにした。組成変化では草原生植物の減少、森林林床生植物の増加が認められた。また調査区当たりの出現種数は、1970~80年代よりも北海道では減少、東北地方では微増していた。北海道ではシカの影響のない調査区の方が減少率が高く、α多様性の変化にニホンジカの影響が関係していた。NMDSによる序列化では、1軸スコアは積雪日数やWIと,2軸のスコアはWIとの相関が高かった.また,第1軸のスコアの変化量と出現種数の増減には有意な相関があった.
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