極微量物質の吸着挙動を評価するデータ取得法として,水晶振動子マイクロバランス(QCM)上に吸着材を固定し,これを極微量VOCガスもしくは極微量濃度のゲル化試験液と接触させてデータ取得する手法の適用性を検討した。ゲル化溶媒はQCM応答に影響はあるものの,含水率の高いゲルを用いればその影響は小さいことがわかった。ゲル化溶媒量が少ない場合は溶媒の乾燥やゲルの変形に伴う影響を表面サーモグラフティーとQCM応答から明らかにした。ゲル膜やナノ粒子吸着剤を固定したQCMを用いてVOC測定が可能であること,ナノ粒子吸着剤の場合は固定方法がデータ取得に大きく影響することが明らかとなった。
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