研究課題
濤沸湖および藻琴湖の湖水中の水塊構造の時空間的変動と栄養塩の動態を明らかにするため定点水質調査を実施し、湖水の海水と河川水からの影響について検討した。また、プランクトンの動態の経年調査(採水試料を用いてクロロフィルa量をサイズ毎に測定)では、海水および河川水の流入が植物プランクトンのサイズ組成に影響することがわかった。魚介類生産構造について研究を進めた結果、両湖沼の魚類群集の構造が基礎生産性や湖盆形状、海と流域河川からの流入水が形成する汽水環境の特性によって規定されていることがわかった。一方、水揚げされる海産物(牡蠣・シジミ)の「おいしさ」について食品科学的観点から検証した。軟体指数,アミノ酸、核酸組成および官能的特性と香気成分を分析した。分析の結果、両湖の水産物にはそれぞれ特徴があることが統計的にも認められた。これらの結果は湿地周辺の植生からの影響も考えられる。藻琴湖岸のヨシ群落を対象とした窒素・リン固定能を評価した。現地に生育するヨシの純一次生産量とリターの窒素・リン濃度から年間の窒素・リン固定量を推定した。合わせてその経済的価値を評価した。また、首都圏の消費者を対象としたwebアンケートから自然生態系保全の意識と水産物の消費行動の関連性を評価した。以上の本年度の研究成果とこれまで2年間にわたって実施してきた研究成果を統合そして総合的に考察して湿地の生態系サービス価値の評価をおこなった。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 2件)
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