本研究の目的は、2010年以降の国際的な再生資源貿易の変化とその背景の分析であり、国連の貿易統計、工業統計および関係各国の現地統計を使って貿易構造を変化させた要因を分析した。 2010年以降の世界の再生資源貿易の特徴は,世界最大の再生資源輸入国である中国が輸入を減少させたことである。その背景には、中国国内の再生資源蓄積量が拡大し、リサイクル制度も整備されてきたことがある。さらに、中国は、2017年に、今後、海外ゴミの輸入禁止と固形廃棄物の輸入管理制を強化することを発表した。中国の輸入抑制は世界の再生資源貿易の変化を通じて各国のリサイクル体制に大きな影響を与えることを明らかにした。
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