研究実績の概要 |
最終年度にあたり、これまでの研究の成果をまとめることを中心として研究を実施した。主な内容は以下のとおりである。 (1)カナダのレッドベリーレイク生物圏保存地域の事例について、2018年5月にカナダのハリファクスにおいて開催された国際会議(Communities, Conservation and Livelihoods)のなかで口頭発表をおこなった。(2)上記カナダの事例に関する報告を書籍『ユネスコエコパーク――地域の実践が育てる自然保護』(京都大学出版会)のなかで執筆した。(3)コスタリカの保護地域や地域住民主体の自然資源管理について現地調査をおこなった。(4)上記コスタリカの事例の論文を投稿し、査読を経て『国立歴史民俗博物館研究報告』第215集にて発表した。(5)北海道東部の西別川流域再生の事例および、能登とフィリピンにおける里山の人材育成の事例についての英語論文を執筆し、シュプリンガーの学術誌(Transformations of Social-Ecological Systems: Studies in Co-creating Integrated Knowledge toward Sustainable Futures)において発表した。(6)上記能登の事例について、運営に従事する大学・行政関係者による参加型評価を実施し、その結果を、2018年8月に和歌山県で開催された第5回東アジア農業遺産学会において口頭発表した。 そのほか、森林所有権制度研究会やリスク・レジリエンス研究会など、特定のテーマに関する自主的な研究集会において口頭発表をおこない、成果発信および学術的議論の深化に努めた。
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