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2016 年度 実施状況報告書

デジタルフォントの読みやすさに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K00684
研究機関岐阜大学

研究代表者

山本 政幸  岐阜大学, 教育学部, 准教授 (80304145)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードタイポグラフィ / フォント
研究実績の概要

昨年度に引き続き、資料収集と分析を継続、米国の図書館を中心に海外調査を実施した。
デジタルフォント開発の基礎になった活字書体が本来もっていた「レジビリティ」と呼ばれる性能評価の歴史的経緯を概観することを目的とし、19世紀末から20世紀前半にかけての研究事例を調査した。
レジビリティの定義や尺度、字画の太さやコントラスト、書体の種類やスタイル、装飾やセリフの有無、活字のサイズ、字種の違い、句読法、スペーシング、行間、行長、マージン(余白)、インデント、紙とインク、距離、明るさなど、書体の性能評価における課題について、字形、空間、環境の問題に分け、それぞれの調査例を追跡した。
さらに、19世紀から問われてきたレジビリティに加えて、20世紀前半に登場した「リーダビリティ」や「ヴィジビリティ」の概念の登場についてその経緯も検討し、文字の「読みやすさ」に関する性質の違いをとらえた。
その上で、活字の字画の末端にあるセリフが無い「サンセリフ」と呼ばれる書体における評価の実態を確認した。また、並行して19世紀に発達したサンセリフ体活字の特徴を確認し、20世紀半ばにおける活字製造への影響についても考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

関連する歴史的資料がかなり希少であるため収集は困難であったが、一定の成果が得られたことにより、作業を進めることができた。予定していた機器設置が遅れたため、評価試験は次年度に繰り越すこととした。

今後の研究の推進方策

活字書体における性能評価の事例をふまえ、デジタルフォントにおける検証を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

調査機器の設置と調整が遅れ、次年度に繰り越されたため。

次年度使用額の使用計画

調査機器を設置完了し、評価試験を行なう予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 活字書体デザインの再生と創造─第2次世界大戦後におけるグロテスク活字のリバイバル2016

    • 著者名/発表者名
      山本政幸
    • 雑誌名

      視覚文化におけるデザイン資源の総合的分析─デザイン学研究方法論の構築をめざして

      巻: - ページ: 29-38

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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