日本は地震大国であり,阪神淡路大震災や東日本大震災など,地震被害が発生し続けている.病院も例外でない.これらの医療機関は,発災後に多くの多発外傷等の重篤患者の救命医療活動を行うことになる.しかし過去の災害を振り返っても,医療機関の地震時の被害は継続して発生していることが指摘される.以上の様な背景から,本研究は,医療施設の防災上の課題を明らかにし,看護師等の統計調査等を通じて,日常の医療活動に影響を及ぼさない医療施設の防災減災システムの最適化を目指すものである.研究では,病院に従事するスタッフから病院の課題を調査し,医療防災プロダクトのデザインの試作と運用を繰り返し,デザイン案を提案した.
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